74回目の「終戦の日」

15日は、新しい時代、令和になって初めての終戦の日。そして世界の平和を願い、考える日でもある。今年は招かざる超大型台風10号が西日本を襲来した。

国民310万人を超える犠牲者を出したあの戦争。一体、人間が人間の心を奪う戦争がなぜ、何のために起きたのか。そして何のために戦ったのか。人類を救う戦争放棄(不戦)の憲法は、これからどうなるのか。戦争と平和を様々に考える日である。

戦後生まれの天皇が、戦没者追悼式で、時代の変化を踏まえて、どのような追悼の言葉を述べられるか、大いに注目と関心があった。(天皇陛下のお言葉の全文を後掲しておく。)

天皇の言葉は、代変わりしても変わることがなく、かけがえのない尊いいのちを失った数多くの遺族を思い、世界平和を願うもので、新しい時代の世界平和の重要性を再確認するものであった。

未だに沖縄の米軍基地問題が県民の意に反して解決できていない。「自国第一主義」は、弱肉強食を強要する。忌まわしい過去を反省し憲法を尊重する言葉は、衆参両院議長の言葉からもあった。が、肝心な安倍首相は、世界に誇る不戦憲法を改正しようとしている。国民をどこに連れて行こうとしているのだろうか?


世界では今、トランプ大統領に代表される「自国第一主義」が強まっている。統合を目指したヨーロッパでは、イギリスのEU離脱、中国は独裁強権で南シナ海を軍事化し、ロシヤは武力によるクリミヤ併合、隣国韓国は政治・経済の関係悪化など、日本を取り巻く環境が大きく変化し続けている。

こうした環境だからこそ、針路を間違わない政治が求められる。そのためには真実の情報が重要なのだが、政治家や財務省など、官庁や公務員に事実を隠そうとする姿が見え、向き合うべき事実と的確に向き合えるか、疑念が生まれる。

「戦争は、絶対悪」。戦争はいかなる理由でも否定されなければならない。多様化し、ナショナリズムやポピュリズムが強まる傾向の難しい時代には、外交の重要性が一段と強まる。信頼できる正確な真実に基づく的確な分析により、少しでも間違わない外交が戦争を起こさないために最重要だ。

被爆国で不戦憲法を持つ日本が世界平和に果たす役割は大きい。積極的平和外交は、自国第一主義ではなく他国間協調主義でこそだ。日本政府の役割は、軍縮を進め、永遠の平和を維持する「戦争放棄」を理想とする国際協調を前進させることだ。

人類が滅亡しないよう、より一層、自由と民主主義に徹し、人間が人間としての生涯を終えることができる平和の流れをつくりたいものだ。

IMG_0850.JPG天皇陛下おことば全文
本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。

終戦以来74年、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。

戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、ここに過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。